歯科医師 国家試験問題(倫理・社会歯科医療に関するもの)
A問題 | PDF [1,369KB] | A問題 別冊 | PDF [10,538KB] |
B問題 | PDF [1,292KB] | B問題 別冊 | PDF [10,075KB] |
C問題 | PDF [1,194KB] | C問題 別冊 | PDF [11,730KB] |
D問題 | PDF [1,076KB] | D問題 別冊 | PDF [12,793KB] |
正答 | PDF [20KB] |
☛ 医療倫理 (歯科矯正) に関連する問題:
歯科医師の問題は 「単語」 を選択する問題がほとんどである.
医師の問題は 「文章」 として出題され,読んで理解して選択する問題形式であり,
リスボン宣言に関する両社の設問と選択肢の違いも興味深い.
医療倫理は知識ではなく実践に価値があり,医療従事者の共通問題が理想ではないか.
2 医師の行動として適切なのはどれか。
a 診断のため本人の同意なく患者の家系を調べた。
b 診療の内容を患者の実名を含めて SNS に投稿した。
c 検体の血液が余ったので本人の同意なく遺伝子配列を解析した。
d 学習のため本人の同意なく患者の皮膚所見をホームページに載せた。
e 虐待が疑われるため家族の同意なく児童の情報を児童相談所に通報した。
5 外来を受診する全身性エリテマトーデス患者を対象に、診療内容と生活の質QOL の関係を明らかにするための研究を行いたい。患者が外来を受診する際、分程度で回答できる無記名アンケートの実施を考えている。採血など侵襲のある行為は伴わない。誤っているのはどれか。
a 個人情報の保護に注意を払う。
b ヘルシンキ宣言に則って行う。
c 患者の診療に関与しない看護師がアンケートを回収する。
d 所属長の了承を得れば、倫理審査委員会への申請は不要である。
e 患者が協力を拒否しても不利益を被ることがないよう配慮する。
【歯科医師国家試験問題】
10 医師の職業倫理を示したのはどれか。2 つ選べ。
a オタワ憲章
b シドニー宣言 (1968)
c ジュネーブ宣言
d ヘルシンキ宣言
e ヒポクラテスの誓い
33 学校歯科健康診断と事後措置の流れを図に示す。保健調査を行う時期はどれか。 1 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
☛ 学校保健統計調査
50 生活保護法における扶助に含まれるのはどれか。 4 つ選べ。
a 医 療
b 介 護
c 教 育
d 住 宅
e 療 育
36 歯の喪失に伴う障害とその分類の組合せで適切なのはどれか。 2 つ選べ。
a 審美不良 一次性障害
b 早期接触 一次性障害
c 咬頭干渉 二次性障害
d 咀嚼筋痛 二次性障害
e 食片圧入 三次性障害
2.歯の欠損を放置した場合に起こりうる障害
歯列弓内に部分的な歯の欠損が生じると,その直後から咀嚼障害,構音障害,外観不良,感覚障害などが起こり,これを一次性障害という.次に歯の欠損をそのまま放置しておくと,歯,咬合,歯周組織に病的変化が起こるが,これを二次性障害という.二次性障害には残存歯の移動,傾斜,対合歯の挺出に始まり,機能力を分担する歯数の減少による早期接触などの咬合不正,負担過重による咬合性外傷,接触点の消失による食片圧入や歯の動揺,歯周組織の廃用性萎縮などがあげられる.さらに三次性障害として咀嚼筋や顎関節に障害が及ぶことになる.
出典:パーシャルデンチャーテクニック 第6版 医歯薬出版 1 概説 A パーシャルデンチャーとは 2 歯の欠損を放置した場合に起こりうる障害
12 医療事故調査制度の主たる目的はどれか。 1 つ選べ。
a 医療監視
b 行政処分
c 再発防止
d 情報収集
e 民事責任
13 リスボン宣言で述べられているのはどれか。 1 つ選べ。
a 死の判定
b 健康格差の縮小
c 国民皆保険制度
d 倫理審査委員会の設置
e 患者が健康教育を受ける権利
⇒ 【医師国家試験問題】 での設問は,具体的内容を問う.
25 リスボン宣言の内容で誤っているのはどれか。
a 患者には医療情報の提供を拒否する権利がある。
b 患者には医学教育への参加を拒否する権利がある。
c 自殺企図の患者の場合、患者の生命を救う努力をする。
d 患者の情報は患者の死後も秘密が守られる必要がある。
e 患者が未成年の場合、患者の意思よりも代理人の希望が優先される。
27 2019 年度における我が国の歯科診療医療費と国民医療費全体に占める割合の組合せで正しいのはどれか。 1 つ選べ。
医療費(億円) 割合(%)
a 30,150 6.8
b 65,027 14.6
c 78,411 17.7
d 85,564 19.3
e 165,209 37.2
4 障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)の判定基準において、「屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベッド上での生活が主体であるが、車椅子に移乗し、食事、排泄はベッドから離れて行う」とされるランクはどれか。 1 つ選べ。
a J2
b A1
c A2
d B1
e C1
5 インフォームド・アセントが必要なのはどれか。 1 つ選べ。
a 小学生の患児
b 緊急状態にある患者
c 重度認知症患者の家族
d 歯科医師の説明を拒否している患者
e セカンドオピニオンを求めている患者
11 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針で定められているのはどれか。 1 つ選べ。
a 研究費の獲得
b 個人情報の保護
c クリニカルパスの整備
d 侵襲を伴う研究の禁止
e 診療ガイドラインの作成
20 小学校就学を予定している者への歯科健康診断を規定しているのはどれか。1 つ選べ。
a 健康増進法
b 地域保健法
c 母子保健法
d 学校保健安全法
e 歯科口腔保健の推進に関する法律
27 健康情報を探し出し、理解して、適切な健康行動につなげる能力はどれか。1 つ選べ。
a アウトカム
b エンパワメント
c ヘルスリテラシー
d ハイリスクアプローチ
e クリティカル・シンキング
28 12 歳の男児。学校歯科健康診断で異常を指摘されて来院した。初診時の口腔内写真(別冊No.
6A)、エックス線画像(別冊No.
6B)及び歯科用コーンビーム CT(別冊No.
6C)を別に示す。
所見として適切なのはどれか。 4 つ選べ。
a 上顎洞に囊胞様病変が認められる。
b 上顎右側第二小臼歯は口蓋側を向いて埋伏している。
c 上顎左側第二乳臼歯は生理的歯根吸収が認められる。
d 下顎右側第二小臼歯は先天欠如である。
e 下顎右側第二乳臼歯は生理的歯根吸収が認められる。
【解説】 本問題は,☛ 画像診断の問題として捉える場合,厚生労働省の回答のごとく a b c d を選択するとよいのであるが,受験者はどこか納得がいかないのではないか? それはこの患者に必要な今後の歯科医療についてである.学校歯科検診で異常が疑われて受診したこの患者を精査した歯科医は,どのような治療方針を説明したであろうか?
この12歳の男児が,たまたまEU諸国や北米に生まれたのであれば,公的医療保障による歯列矯正治療(IOTN Grade 3-5)が適用されることから,健やかに育つよい治療を享受することができる.しかし,この男児が日本人であったならどうか? 歯列不正は,本人の責任に帰するものでなく,代替治療もない.担当医は,まず,ご家族に必要な費用の話をすることから始めなければならない.
☛ 今後の歯科矯正の問題として捉える場合(日本の子どもの場合):
① 先欠歯への対応方法によって保険適用の有無が異なるため,わが国においては,患者の支払い能力(所得格差)によって,以下のように選択される治療方法は異なる.
② 顎骨の成長発育に異常が認められないと仮定した場合,先天的に欠如した永久歯部の乳歯,特に根管治療をしている左側は先に脱落するであろう.
③ 治療計画として,
a) 結果観察(病名;永久歯萌出遅延,先天的欠如)
b) 補綴治療(保険適用によるブリッジなど,成人後)
c) 歯科矯正(積極的な空隙閉鎖,上顎の前突を含めた治療計画など)
d) 埋伏歯の開窓牽引,あるいは 嚢胞も含めた抜歯? 良性嚢胞は経過観察など
④ 口腔内写真に側面写真が含まれていないが,CBCT画像からでは小臼歯関係は II級 を示し,前歯部の水平被蓋も大きいことから,口唇突出や側貌の改善を目的とした歯列矯正(顔貌による見た目に起因したいじめやからかいといった社会的活動への参加制約の解消という健康で文化的な生活を送るための医療行為)を行うのであれば,上顎の小臼歯抜歯も必要かもしれない.
⑤ 下顎前歯部など,歯冠/歯根比から推察すると,歯根短小傾向があり,歯列矯正には十分な注意義務も生ずる.
⑥ いずれにせよ,治療方針(開始時期や方法など)は,患者の保護者と本人の意向を十分にふまえ(シェアードディシジョンメイキング,治療上のリスク(歯根短小のためのリスクなど)などに同意いただいたうえで,適切な開始時期を相談する必要がある.多くの問題を持った症例である.
⑦ 多くの先進諸国において,歯科矯正医療は公的医療保障の対象となっているが,わが国においては,公的医療保障の適用のない歯科矯正治療を選択する場合には,患者の社会経済状況(支払い能力)によって治療計画は異なることから,子どもの時期に治療を開始することができず,成人になり自分で働いてできたお金で治療開始する成人患者は多いというのが日本の歯科矯正医療の特徴となっていることを,これからの歯科界医療を支える受験生は知っておくべきである.
55 口腔がんの予防における健康習慣の実践で適切なのはどれか。 3 つ選べ。
a 禁 煙
b 適正体重の維持
c 糖質コントロール
d 過度な飲酒習慣の改善
e 定期的な口腔衛生管理
77 ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ〈UHC〉で正しいのはどれか。 3 つ選べ。
a 〇 日本は未達成である。
b 〇 WHO の優先課題である。
c 〇 SDGs のターゲットである。
d 〇 健康格差の縮小につながる。
e ✕ 労働者の健康保持増進の指針である。 正解 a b c d の4つ
【解説】
☛ UHC:すべての人々が基礎的な保健医療サービスを、必要なときに、負担可能な費用で享受できる状態(WHO).
☛ 「すべての人びと」 とは,格差のない公平性.
☛ 「基礎的な保健医療サービス」 とは 国家や地域による違い.
☛ 「必要な時に,負担可能な費用で享受できる」 とは 国家による社会保障制度 医療保険
医の倫理は国により異なるのか? (医の倫理マニュアルより引用)
医の倫理は、時代とともに、社会的価値や医学と技術の発展に応じて変わるもので、実際に変わってきています。同時に、同じ要因によって、医の倫理は国によっても異なります。たとえば、安楽死についての各国医師会の意見はかなり違います。安楽死を非難する医師会もあれば、中立的立場をとる医師会もあり、少なくとも1つの医師会、王立オランダ医師会は、条件付きで認めています。同様に、医療へのアクセスについても、すべての市民の平等を支持する医師会もあれば、大きな不公平を容認する医師会もあります。先進的な医療技術の発展によってもたらされる倫理問題に強い関心を抱く医師会もあれば、そのような技術に触れることのできない国では、こうした倫理問題自体が生じません。医師は政府から非倫理的な行為を強制されることはないと信じている国もあれば、たとえば、警察や軍から「疑わしい」傷害を報告するよう要求され、守秘義務などの倫理的義務を果たすことが難しい国もあります。このような違いは大きく見えるかもしれませんが、実は共通点のほうがはるかに多いのです。世界各国の医師に共通する点は多く、WMAのような組織で一堂に会した場合、長時間の議論が必要になることは多いものの、意見の分かれる倫理問題でも通常は合意に至ります。それは、共感、能力、自律という医の倫理の基本的価値が、医療のあらゆる側面における医師の経験や技術とあいまって、医の倫理の問題を分析し、一人ひとりの患者や市民そして国民全体の健康にとって最善の利益を見いだすための確実な土台となっているからです
☛ わが国の歯科医療の現状はどうか?
歯科医療(歯科矯正も含む)へのアクセスは,社会経済的格差により不平等なことが社会課題となり,歯の本数にも影響を与えている(平成30年国民健康・栄養調査).
☛ 80才で永久歯20本以上を有する国民は,歯科疾患実態調査では50%を超えたと発表されているが,国民健康・栄養調査では30.6%である.
第89表 世帯の年間収入別,生活習慣等-生活習慣等,世帯の年間収入,年齢と世帯員数で調整した多変量解析結果-男性・女性,20 歳以上 報告
第78表 歯の本数の分布-歯の本数の区分,年齢階級別,人数,割合-総数・男性・女性,20 歳以上
☛ 学生の皆さんは,こうした統計調査の違いはどこから来るのか
・意図的なものか
・サンプル数,選択基準
・調査方法以外の研究者の願望
・さまざまなバイアス
統計結果の解釈は見方によって変わる.政策根拠でもあり,真実はどこにあるのか,医療の視点からよく考える.
☛ 社会全体や国家でなすべき規範:
・健康は人権であるという視点.生存権 健康権 生命権 幸福追求権
・すべての国民に負担可能な費用で医療サービスを提供すること.
・過大な医療費負担によって経済的破綻に陥ることがないように国民を保護することは国家の義務であること.
・常に視点は低・中所得の人々におくことで,国家としての健康指標の改善が初めてなされること.
☛ 歯の位置異常や顎顔面の成長障害(歯科矯正医療)は,なぜわが国では基礎的な保健医療ではないのだろうか?
問い:歯の位置異常(IOTN Grade 3-5)を有する子ども(18才以下)が健やかに成長するために必要な歯科矯正治療が,基礎的な保健医療サービスとして適用されていない国はどれか。1つ選べ。
a 日本
b フランス
c ドイツ
d アメリカ
e イギリス 正解 a
☛ OECD加盟国における
「子どもの歯科矯正」 への公的医療保険の国際比較(2016)
☛ ヨーロッパ諸国における歯科矯正医療の公的医療保険の現状(2010)
☛ 米国における歯科矯正の公的医療保険
「医学的に必要な歯科矯正」 の適用基準
(わが国における子どもの歯科矯正の現状は,医療倫理上の問題,子どもの権利条約の問題でもある)
☛ 厚生労働省の回答では,BCDの3つが正しい.ということになっているが,歯科矯正については 「未達成である」 ので, a も正しい.
☛ 世界保健機関(WHO):UHC とは,すべての人々が基礎的な保健医療サービスを、必要なときに、負担可能な費用で享受できる状態を指します.
☛ 基礎的な保健医療サービスとは何か?
☛ 歯の位置異常や顎顔面の成長障害(歯科矯正医療)は,なぜわが国では基礎的な保健医療ではないのだろうか?
問い:歯の位置異常(IOTN Grade 3-5)の子ども(18才以下)歯科矯正治療が,国民への基礎的な保健医療サービスとして公平な医療保障として適用されていない国はどれか。 1つ選べ。
a 日本
b フランス
c ドイツ
d アメリカ
e イギリス 正解 a
☛ OECD加盟国における
「子どもの歯科矯正」 への公的医療保険の国際比較(2016)
☛ ヨーロッパ諸国における歯科矯正医療の公的医療保険の現状(2010)
☛ 米国における歯科矯正の公的医療保険
「医学的に必要な歯科矯正」 の適用基準
・健康は人権であるという視点.生存権 健康権 生命権 幸福追求権
・すべての国民に負担可能な費用で医療サービスを提供すること.
・過大な医療費負担によって経済的破綻に陥ることがないように国民を保護することは国家の義務であること.
・常に視点は低・中所得の人々におくことで,国家としての健康指標の改善が初めてなされること.
→ 歯列不正・不正咬合と健康: well-being 上の健康格差のある医療領域
⇒ 各省庁(厚生労働省,文部科学省,財務省など)により 保健医療(歯科矯正)に対する考えが異なり,「国家」試験としては不適切問題.
国 税 庁 子どもの歯科矯正は医療費として医療費控除可.
厚生労働省 不正咬合は疾病でなく審美目的との日本独自の見解.
「厚生労働省監修 国際疾病分類」には疾病と分類記載.
文部科学省 子どもの健康に影響を与えるものとして,学校健診にて,不正咬合の全国健診を実施.
第24条
1. 締約国は、到達可能な最高水準の健康を享受すること並びに病気の治療及び健康の回復のための便宜を与えられることについての児童の権利を認める。締約国は、いかなる児童もこのような保健サービスを利用する権利が奪われないことを確保するために努力する。
2. 締約国は、1の権利の完全な実現を追求するものとし、特に、次のことのための適当な措置をとる。
a. 幼児及び児童の死亡率を低下させること。
b. 基礎的な保健の発展に重点を置いて必要な医療及び保健をすべての児童に提供することを確保すること。
c.
環境汚染の危険を考慮に入れて、基礎的な保健の枠組みの範囲内で行われることを含めて、特に容易に利用可能な技術の適用により並びに十分に栄養のある食物及び清潔な飲料水の供給を通じて、疾病及び栄養不良と戦うこと。
d. 母親のための産前産後の適当な保健を確保すること。
e.
社会のすべての構成員特に父母及び児童が、児童の健康及び栄養、母乳による育児の利点、衛生(環境衛生を含む。)並びに事故の防止についての基礎的な知識に関して、情報を提供され、教育を受ける機会を有し及びその知識の使用について支援されることを確保すること。
f. 予防的な保健、父母のための指導並びに家族計画に関する教育及びサービスを発展させること。
3. 締約国は、児童の健康を害するような伝統的な慣行を廃止するため、効果的かつ適当なすべての措置をとる。
4.
締約国は、この条において認められる権利の完全な実現を漸進的に達成するため、国際協力を促進し及び奨励することを約束する。これに関しては、特に、開発途上国の必要を考慮する。
子どもの権利条約
日本ユニセフ協会抄訳
第24条
健康・医療への権利
子どもは、健康でいられ、必要な医療や保健サービスを受ける権利をもっています。
78 身体障害者手帳の交付対象として身体障害者福祉法に規定されているのはどれか。すべて選べ。
a 視覚障害
b 聴覚障害
c 平衡機能障害
d 言語機能障害
e そしやく機能障害
15 健康日本 21(第二次)で認知度の向上が目標に掲げられているのはどれか。
1 つ選べ。
a AIDS
b B 型肝炎
c フレイル
d 誤嚥性肺炎
e 慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉
208 中学校 1 年生 100 名の学校歯科健康診断の集計結果を表に示す。
記号(歯式) 計(歯数)
/ 2,430
C 40
CO 35
○ 75
△ 70
DMF 歯率を求めよ。
ただし、小数点以下第 2 位を四捨五入すること。
解答: ① . ② %
① ②
0 0
1 1
2 2
3 3
4 4
5 5
6 6
7 7
8 8
9 9
A問題 - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
10 医師の職業倫理を示したのはどれか。2 つ選べ。
a オタワ憲章
b シドニー宣言
c ジュネーブ宣言
d ヘルシンキ宣言
e ヒポクラテスの誓い
11 歯周病の第一次予防でプロフェッショナルケアはどれか。 1 つ選べ。
a スケーリング
b 生活習慣の改善
c フッ化物歯面塗布
d 歯周病に関連する広報
e デンタルフロスの使用
27 ブラケットが装着された上顎中切歯と、装着予定のアーチワイヤーの矢状断面図を示す。 装着後の歯の移動で増大するのはどれか。 1 つ選べ。
a SNA 角
b ANB 角
c 上顎突出度
d 上顎中切歯歯軸傾斜角
e 上下顎中切歯歯軸傾斜角
33 学校歯科健康診断と事後措置の流れを図に示す。
保健調査を行う時期はどれか。 1 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
34 19
歳の女性。下顎の前突感と前歯で咬みにくいことを主訴として来院した。診断をした結果、外科的矯正治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No.
6A)、口腔内写真(別冊No. 6B)及びエックス線画像(別冊No. 6C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
術前矯正治療で行うのはどれか。 3 つ選べ。
a Spee 彎曲の平坦化
b 上下顎第一大臼歯の近遠心的関係の改善
c アーチレングスディスクレパンシーの改善
d 上顎切歯のデンタルコンペンセーションの除去
e 下顎切歯のデンタルコンペンセーションの除去
別 冊
No. 6 A、B、C
36 歯の喪失に伴う障害とその分類の組合せで適切なのはどれか。 2 つ選べ。
a 審美不良 一次性障害
b 早期接触 一次性障害
c 咬頭干渉 二次性障害
d 咀嚼筋痛 二次性障害
e 食片圧入 三次性障害
48 歯の発育障害において Hutchinson 歯と同じ時期に生じるのはどれか。 2 つ選べ。
a 歯内歯
b 低位歯
c 斑状歯
d 埋伏歯
e 矮小歯
49 混合歯列期の骨格性上顎前突患者に用いる矯正装置の写真(別冊No.
12)を別に示す。 この治療法はどれか。 1 つ選べ。
a 限局矯正
b 部分矯正
c 本格矯正
d 抑制矯正
e 予防矯正
別 冊
No. 12
50 生活保護法における扶助に含まれるのはどれか。 4 つ選べ。
a 医 療
b 介 護
c 教 育
d 住 宅
e 療 育
61 65
歳の男性。右側顎関節部の疼痛を主訴として来院した。5年前から関節リウマチの治療を受けているという。下顎に設置した描記板上にゴシックアーチを描記した後、赤の咬合紙を用いてタッピング運動を印記した写真(別冊No.
17)を別に示す。
ゴシックアーチ描記法の評価で正しいのはどれか。 1 つ選べ。
a 前方運動の制限
b 左側方運動の制限
c 右側方運動の制限
d 習慣性の偏心咬合位
e 不安定なタッピング運動
別 冊
No. 17
63 35
歳の女性。右側咬筋部の疼痛を主訴として来院した。顎関節症Ⅰ型と診断し、犬歯誘導型のスタビライゼーションスプリントによる治療を計画した。初診時の口腔内写真(別冊No.
19A)、タッピングでの調整終了時(別冊No. 19B)及び側方滑走運動での調整時のスプリントの写真(別冊No. 19C、D)を別に示す。
削合すべき部位はどれか。 3 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
別 冊
No. 19 A、B、C、D
65 64 歳の女性。下顎左側第一大臼歯の歯肉腫脹を主訴として来院した。半年前から違和感があり、 1
週前から自覚するようになったという。 6 は、自発痛はないが、打診に反応がある。プロービング深さは全周 3 mm 以下であった。初診時の口腔内写真(別冊No.
21A)とエックス線画像(別冊No. 21B)を別に示す。
6 に行う処置で正しいのはどれか。 1 つ選べ。
a 切 開
b 歯根分離
c 感染根管治療
d ファーケーションプラスティ
e スケーリング・ルートプレーニング
別 冊
No. 21 A、B
66 かかりつけ歯科医でエックス線異常像を指摘されて来院した患者のエックス線画像(別冊No.
22)を別に示す。自覚症状はなく、腫脹も認められない。下顎両側中切歯は歯髄電気診で生活反応を示した。
適切な対応はどれか。 1 つ選べ。
a 経過観察
b 抜 髄
c 摘 出
d 抜 歯
e 下顎辺縁切除
別 冊
No. 22
67 29
歳の女性。矯正歯科医で矯正装置周囲の歯の着色を指摘され、紹介来院した。半年前から装置をつけているが、気付かなかったという。誘発痛はなく歯髄電気診に生活反応を示した。初診時の口腔内写真(別冊No.
23)を別に示す。
齲蝕リスクの判定に有効な評価法はどれか。 2 つ選べ。
a 擦過診
b 透照診
c 唾液緩衝能検査
d 咬翼法エックス線撮影
e レーザー蛍光強度測定
別 冊
No. 23
68 顎関節の模式図(A)と Posselt の図形(B)を示す。 A の状態に対応するのは B
のどれか。 1 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
69 37 歳の男性。食事の際の歯肉の痛みを主訴として来院した。 5
年前から下顎右側第一大臼歯と第二大臼歯の歯間部の食片圧入を自覚していたがそのままにしていたという。検査の結果、慢性歯周炎と診断し歯周基本治療を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No.
24A)とエックス線画像(別冊No. 24B)を別に示す。歯周組織検査結果の一部を表に示す。
舌 側 3 4 ④ ④ 2 3 3 3 3
歯 種 7 6 5
頰 側* 2 3 ⑤ ⑤ 4 4 3 3 3
歯の動揺度** 0 1 1
* :プロービング深さ(mm)
〇印 :プロービング時の出血
** :Miller の判定基準
まず行うのはどれか。 3 つ選べ。
a 咬合調整
b 歯冠形態修正
c プラークコントロール
d 局所薬物配送システム〈LDDS〉
e スケーリング・ルートプレーニング
別 冊
No. 24 A、B
71 2
歳の男児。歯の色調と形の異常を主訴として来院した。萌出した時から異常がみられ、冷たいものを飲むと嫌がるという。初診時の口腔内写真(別冊No.
25A)とエックス線画像(別冊No. 25B)を別に示す。
歯の異常の原因として考えられるのはどれか。 1 つ選べ。
a 外 傷
b 遺伝子変異
c 口腔清掃不良
d 哺乳瓶の長期使用
e フッ化物の過剰摂取
別 冊
No. 25 A、B
75 51 歳の女性。下顎右側小臼歯部の歯肉の出血と違和感を主訴として来院した。3
か月前から自覚していたがそのままにしていたという。歯周基本治療後の再評価の結果、歯周外科治療を行うこととした。歯周基本治療後の口腔内写真(別冊No.
26A)とエックス線画像(別冊No. 26B)を別に示す。再評価時の歯周組織検査結果の一部を表に示す。
舌 側* 3 3 ④ ④ 3 4 4 3 ⑥
歯 種 5 4 3
頰 側* 3 3 4 ⑦ 3 4 4 3 4
動揺度** 0 1 0
* :プロービング深さ(mm)
〇印 :プロービング時の出血
** :Miller の判定基準
4 に行う処置で適切なのはどれか。 2 つ選べ。
a 骨移植術
b 新付着術
c 歯肉切除術
d 歯肉剝離搔爬術
e 歯周ポケット搔爬術
別 冊
No. 26 A、B
79 成長期に用いる矯正装置の写真(別冊No. 30)を別に示す。作用する縫合部はどれか。 3 つ選べ。
a 上顎間縫合
b 鼻骨間縫合
c 頰骨上顎縫合
d 側頭頰骨縫合
e 翼突口蓋縫合
82 12 歳の男児。上顎前歯の前突感を主訴として来院した。診断の結果、矯正歯科治療を行うこととした。 初診時の顔面写真(別冊No. 32A)、 口腔内写真(別冊No. 32B)、エックス線画像(別冊No. 32C)及び動的治療中の写真(別冊No. 32D)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
下顎頭と下顎窩の治療による変化として正しい組合せはどれか。 1 つ選べ。
下顎頭 下顎窩
a 前縁の骨吸収 後方部の骨吸収
b 前縁の骨添加 後方部の骨添加
c 後縁の骨吸収 前方部の骨吸収
d 後縁の骨添加 前方部の骨添加
e 後縁の骨添加 後方部の骨添加
別 冊
No. 32 A、B、C、D
83 歯周形成手術前後の口腔内写真(別冊No. 33)を別に示す。矢印部に行った手術に使用したのはどれか。
2 つ選べ。
a メ ス
b 縫合糸
c 骨ヤスリ
d シックル型スケーラー
e クレーンカプランポケットマーカー
別 冊
No. 33
85 19 歳の女性。咬み合わせのずれと口唇が閉じにくいことを主訴として来院した。診断をした結果、 4 、
5 、 4 、 4 の抜歯を伴うマルチブラケット装置を用いた矯正歯科治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No. 35A)、口腔内写
真(別冊No. 35B)及びエックス線画像(別冊No. 35C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
適切な治療目標はどれか。 4 つ選べ。
a ANB 角の増加
b 口元の突出感の軽減
c 上下顎歯列正中線の一致
d 上下顎中切歯歯軸傾斜角の増加
e 両側 Angle I 級の大臼歯関係の確立
別 冊
No. 35 A、B、C
86 25
歳の女性。上顎両側側切歯の審美不良を主訴として来院した。同部の歯冠形態は、萌出時から変わっていないという。歯髄電気診で生活反応を示した。診察の結果、セラミックスによる修復を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊
No. 36A)と製作した修復物の写真(別冊No. 36B、C)を別に示す。
この治療方法で正しいのはどれか。 1 つ選べ。
a 浸潤麻酔を必要としない。
b 支台歯にシラン処理を行う。
c 遠心面は象牙質まで形成する。
d 偏心運動時のガイドは修復物が主体となる。
e 保持力の主体は支台歯近遠心面の拮抗作用である。
別 冊
No. 36 A、B、C
87 唇裂に対して初回の口唇形成術を行う時期はどれか。 1 つ選べ。
a 3 ~ 6 か月
b 8 ~12 か月
c 1 歳 6 か月~ 2 歳
d 3 ~ 4 歳
e 5 ~ 6 歳
90 ある調査で歯周病患者 100 名と性・年齢をマッチングした健常者 110 名のうち、喫煙者はそれぞれ
20 名と 10 名であった。喫煙の歯周病に対するオッズ比を求めよ。
ただし、小数点以下第 2 位の数値が得られた場合には、四捨五入すること。
解答: ① .②
① ②
0 0
1 1
2 2
3 3
4 4
5 5
6 6
7 7
8 8
9 9
B問題 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
10 The( )Development Goals, which consist of 17 goals
and 169 targets, are a call for action by all countries to promote prosperity
while protecting the planet.
( )に入るのはどれか。 1 つ選べ。
a Standardized
b Successful
c Super
d Sustainable
e Systematic
11 過蓋咬合を伴う骨格性Ⅲ級でみられるのはどれか。 1 つ選べ。
a 鼻唇角の開大
b オトガイ部の後退
c 上顎臼歯の舌側傾斜
d 下顎切歯の唇側傾斜
e Spee 彎曲の深さの増大
12 医療事故調査制度の主たる目的はどれか。 1 つ選べ。
a 医療監視
b 行政処分
c 再発防止
d 情報収集
e 民事責任
13 リスボン宣言で述べられているのはどれか。 1 つ選べ。
a 死の判定
b 健康格差の縮小
c 国民皆保険制度
d 倫理審査委員会の設置
e 患者が健康教育を受ける権利
17 下顎の残存歯の歯式を示す。
6 5 4 3 4 5 7
Kennedy の分類はどれか。 1 つ選べ。
a Ⅰ級 2 類
b Ⅱ級 1 類
c Ⅱ級 2 類
d Ⅲ級 2 類
e Ⅳ級
21 オーバーバイトが小さく、ハイアングルを伴う成長期の骨格性上顎前突に対して上顎顎外固定装置を用いた矯正歯科治療を行うこととした。牽引方向の写真(別冊No.
5)を別に示す。
適切な牽引方向はどれか。 1 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
別 冊
No. 5
24 矯正装置の写真(別冊No. 7)を別に示す。 治療により増加するのはどれか。 2 つ選べ。
a FMIA
b 下顎角
c SNA 角
d SNB 角
e 上下顎中切歯歯軸傾斜角
別 冊
No. 7
27 2019 年度における我が国の歯科診療医療費と国民医療費全体に占める割合の組合せで正しいのはどれか。
1 つ選べ。
医療費(億円) 割合(%)
a 30,150 6.8
b 65,027 14.6
c 78,411 17.7
d 85,564 19.3
e 165,209 37.2
29 前歯部開咬を呈するのはどれか。 2 つ選べ。
a 顎放線菌症
b 茎状突起過長症
c 痛風性顎関節炎
d 進行性下顎頭吸収
e 両側関節突起骨折
40 口腔内装置と治療対象の組合せで適切なのはどれか。 1 つ選べ。
a 保定装置 閉塞性睡眠時無呼吸症
b 舌接触補助床 摂食嚥下障害
c ナイトガード 睡眠障害
d 軟口蓋挙上装置 顎関節症
e スタビライゼーションスプリント 構音障害
41 歯肉縁下にある下顎第一大臼歯の残根抜去時に、挺子を使用するために行うのはどれか。 3 つ選べ。
a 歯根の分割
b 皮質骨の骨切り
c 歯根周囲の骨削除
d 粘膜骨膜弁の剝離
e Partsch の歯肉切開
46 早期癒合により舟状頭を生じるのはどれか。 1 つ選べ。
a 冠状縫合
b 矢状縫合
c 前頭縫合
d 鱗状縫合
e ラムダ縫合
47 35
歳の女性。上顎右側第一小臼歯の咬合時の違和感を主訴として来院した。10年前にかかりつけ歯科医で処置を受けたが、 2
週前から自覚するようになったという。自発痛はないが、打診に反応がある。プロービング深さは全周 3 mm
以下であった。診察の結果、慢性根尖性歯周炎と診断した。初診時の口腔内写真(別冊No. 17A)とエックス線画像(別冊No. 17B)を別に示す。
原因として考えられるのはどれか。 3 つ選べ。
a 前装部の破損
b 不良な根管充塡
c 不適合な補綴装置
d 辺縁歯槽骨の吸収
e コロナルリーケージ
別 冊
No. 17 A、B
48 小児に対する口内法エックス線撮影において、患児の重要臓器の被曝軽減に有効な方法はどれか。 1 つ選べ。
a 円形絞りの使用
b 高管電圧の設定
c ポケット線量計の使用
d 甲状腺プロテクターの着用
e 最小サイズのセンサーの使用
52 年齢階級別抜歯の主原因別にみた抜歯数の割合(永久歯の抜歯原因調査、2018 年)を図に示す。
エはどれか。 1 つ選べ。
ただし、ア~オはa~eのいずれかに該当する。
a 齲 蝕
b 矯 正
c 破 折
d 歯周病
e 埋伏歯
53 平成 28 年歯科疾患実態調査で歯列・咬合の状況についての調査項目はどれか。4 つ選べ。
a 空 隙
b 叢 生
c オーバーバイト
d オーバージェット
e 上下顎第一大臼歯の近遠心的関係
54 印象採得時における嘔吐反射への対応はどれか。 3 つ選べ。
a 口呼吸
b 表面麻酔
c 不安軽減
d 静脈内鎮静
e 頭部後傾姿勢
55 9 歳の男児。開口障害を主訴として来院した。 4
年前から口が開きにくいことに気付いていたがそのままにしていたところ、 3 日前にかかりつけ歯科医で精査を勧められたという。開口量は 15 mm
で、開口時に疼痛はない。初診時のエックス線画像(別冊No. 19A)、CT(別冊No. 19B)及び 3D-CT(別冊No. 19C)を別に示す。
原因として考えられるのはどれか。 1 つ選べ。
a 咬筋の肥大
b 下顎頭の骨折
c 下顎頭の腫瘍
d 筋突起の過長
e 顎関節の骨性癒着
別 冊
No. 19 A、B、C
56 循環器内科から 86
歳の女性の口腔管理の依頼を受けた。診察の結果、口腔カンジダ症が疑われ、イトラコナゾールの処方を考えた。
併用禁忌の薬物はどれか。 1 つ選べ。
a ループ利尿薬
b 第 Xa 因子阻害薬
c アセトアミノフェン
d ペニシリン系抗菌薬
e アンジオテンシン変換酵素〈ACE〉阻害薬
61 母子保健法に規定されているのはどれか。 3 つ選べ。
a 母子健康手帳の交付
b 出生証明書の交付
c 低出生体重児の届出
d 乳幼児の定期予防接種
e 1 歳 6 か月児健康診査
62 歯石の探知で有効なのはどれか。 3 つ選べ。
a 視 診
b 触 診
c 打 診
d 透照診
e エックス線撮影
63 46 歳の女性。固定性ブリッジが脱離したことによる咀嚼困難を主訴として来院した。脱落したブリッジは
20 年前に装着したという。診察の結果、新たにブリッジを製作することとした。初診時の口腔内写真(別冊No. 22A)、装着したプロビ
ジョナルブリッジの咬合関係を反映させるためのブリッジ製作過程の写真(別冊No. 22B、C)を別に示す。
矢印の部分を調整した次に行う操作はどれか。 1 つ選べ。
a 上顎模型の交換
b 下顎模型の交換
c 側方顆路角の調節
d 矢状顆路傾斜角の調節
e インサイザルピンの調節
別 冊
No. 22 A、B、C
64 16
歳の女子。上顎左側側切歯の違和感を主訴として来院した。歯髄電気診に生活反応を示した。初診時のエックス線画像(別冊No. 23A)と 2 部の歯科用コーンビーム
CT(別冊No. 23B)を別に示す。
適切な対応はどれか。 1 つ選べ。
a 経過観察
b 歯髄鎮痛消炎療法
c 直接覆髄
d 抜 髄
e 歯根尖切除
別 冊
No. 23 A、B
65 歯周形成手術の術前と術中の口腔内写真(別冊No.
24)を別に示す。この術式が遊離歯肉移植術と比較して優れているのはどれか。 3 つ選べ。
a 移植片の生着
b 歯肉色の調和
c 採取部位の治癒
d 口腔前庭の拡張
e 歯間乳頭歯肉の増大
別 冊
No. 24
66 44
歳の女性。口蓋の腫脹部の精査を希望して来院した。かかりつけ歯科医で指摘されたという。口蓋に弾性軟から中等度、無痛性の腫瘤を認める。初診時の口腔内写真(別冊No.
25A)、CT(別冊No. 25B)、MRI(別冊No. 25C)及び H-E 染色病理組織像(別冊No. 25D)を別に示す。
診断名はどれか。 1 つ選べ。
a 血管腫
b 線維腫
c 乳頭腫
d 多形腺腫
e 粘表皮癌
f 腺様囊胞癌
g 扁平上皮癌
h Warthin 腫瘍
別 冊
No. 25 A、B、C、D
67 慢性腎臓病〈CKD〉の重症度の評価に用いるのはどれか。 1 つ選べ。
a AST
b BNP
c BUN
d CRP
e eGFR
68 7
歳の女児。前歯で物が咬み切れないことを主訴として来院した。下顎後退位で切端咬合はとれない。診断をした結果、矯正歯科治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No.
26A)、口腔内写真(別冊No. 26B)及びエックス線画像(別冊No. 26C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
適切な矯正装置はどれか。 2 つ選べ。
a 咬合斜面板
b 舌側弧線装置
c チンキャップ
d リップバンパー
e スライディングプレート
69 8 歳の男児。歯が生えてこないことを主訴として来院した。毛髪の異常と皮膚の乾燥がみられる。
初診時の口腔内写真(別冊No. 27A)とエックス線画像(別冊No. 27B)を別に示す。
適切な治療方針はどれか。 2 つ選べ。
a 義歯の装着
b 乳歯の早期抜去
c 歯根吸収歯の固定
d 未萌出永久歯の牽引
e 歯冠の形態異常歯の修復
別 冊
No. 27 A、B
71 49 歳の女性。下顎左側第一大臼歯のブラッシング時の出血と痛みを主訴として来院した。 4
か月前から自覚していたがそのままにしていたという。歯周基本治療後の再評価の結果、プロービング深さが全周 3 mm
以下となり、補綴処置を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No. 28)を別に示す。
6 に行う補綴前処置で適切なのはどれか。 1 つ選べ。
a 新付着術
b フラップ手術
c 遊離歯肉移植術
d 歯肉弁側方移動術
e 歯肉弁歯冠側移動術
別 冊
No. 28
72 前歯部ブリッジの形態不良を主訴に来院した 50 歳の女性の、初診時の口元の写真(別冊No.
29A)、診察中に治療の参考となる補助線を記入した写真(別冊No. 29B)及び治療後の口腔内写真(別冊No. 29C)を別に示す。
治療の参考としたのはどれか。 2 つ選べ。
a 瞳孔線
b 顔面正中
c Spee 彎曲
d Balkwill 角
e Bonwill 三角
別 冊
No. 29 A、B、C
73 先天性心疾患を併発しやすいのはどれか。 2 つ選べ。
a Down 症候群
b Marfan 症候群
c 先天性表皮水疱症
d 先天性外胚葉異形成症
e Beckwith-Wiedemann 症候群
80 下顎骨骨折の観血的整復固定術後の口腔内写真(別冊No. 32)を別に示す。
この処置の目的はどれか。 2 つ選べ。
a 咬合の緊密化
b 異常癒着の防止
c 術後感染の予防
d 術後腫脹の軽減
e 顎関節脱臼の予防
別 冊
No. 32
81 下唇の異常を主訴として来院した女性の口唇の写真(別冊No. 33)を別に示す。2
か月前からしみるような接触痛の出現と消退を繰り返しているという。 診断の確定に必要なのはどれか。 2 つ選べ。
a 抗 CCP 抗体
b 抗 BP180 抗体
c 好中球機能検査
d マイコプラズマ抗体
e 抗デスモグレイン抗体
別 冊
No. 33
82 56
歳の女性。咀嚼困難を主訴として来院した。上顎左側と下顎右側欠損部にインプラント義歯による治療を行うこととした。上顎左側に製作した上部構造と模型の写真(別冊No.
34A)、下顎右側に製作した上部構造と模型の写真(別冊No. 34B)を別に示す。
Aに比べてBの構造が有利なのはどれか。 2 つ選べ。
a 審美性
b 被圧変位性
c 咬合接触状態
d 着脱時の粘膜刺激
e インプラント体の保護
別 冊
No. 34 A、B
83 8 歳の女児。前歯の隙間を主訴として来院した。初診時の顔面写真(別冊No.
35A)、口腔内写真(別冊No. 35B)及びエックス線画像(別冊No. 35C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
まず行う処置はどれか。 1 つ選べ。
a 正中離開の閉鎖
b 下顎左側乳犬歯の抜去
c 上顎右側第一大臼歯の開窓
d 上顎右側第二乳臼歯の抜去
e 左側乳犬歯交叉咬合の改善
別 冊
No. 35 A、B、C
85 72
歳の男性。食事時のむせを主訴として来院した。脳梗塞の既往があり、脳神経内科に通院中であるという。口腔機能検査では異常が認められなかったものの、嗄声を生じていたので耳鼻咽喉科医に精査を依頼した。嚥下内視鏡検査の結果、液体摂取時に誤嚥が認められたため、機能改善を目指した訓練を行うこととした。安静時と「イ」発声時の嚥下内視鏡画像(別冊No.
37)を別に示す。
推奨されるのはどれか。 1 つ選べ。
a 咀嚼訓練
b 舌抵抗訓練
c プッシング訓練
d バルーン拡張訓練
e ブローイング訓練
別 冊
No. 37
86 57 歳の男性。上顎右側大臼歯部の疼痛を主訴として来院した。歯科治療に対する恐怖心が強いという。 5
年前から慢性腎不全のため血液透析を受けている。診察の結果、静脈内鎮静法下に 6 の抜歯を行うこととした。初診時の左前腕の写真(別冊No. 38)を別に示す。
処置時の対応で正しいのはどれか。 1 つ選べ。
a 静脈路は左前腕に確保する。
b 抜歯は血液透析の直後に行う。
c カリウムを含有する輸液製剤を投与する。
d 血圧計のマンシェットは右上腕に装着する。
e 抗菌薬は血液透析の直前に服用するよう指示する。
別 冊
No. 38
87 顎関節と上顎歯列の位置関係を咬合器に再現する目的で用いるのはどれか。1 つ選べ。
a FGPテーブル
b パントグラフ
c フェイスボウ
d チェックバイト
e ゴシックアーチトレーサー
88 我が国において口腔癌に対する組織内照射に現在用いられている線源はどれか。2 つ選べ。
a 198Au
b 60Co
c 192Ir
d 226Ra
e 222Rn
90 21
歳の女性。下顎の前突感と前歯の咬み合わせが悪いことを主訴として来院した。初診時の顔面写真(別冊No. 39A)、口腔内写真(別冊No.
39B)及びエックス線画像(別冊No. 39C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
適切な治療方針はどれか。 1 つ選べ。
a 4 4 の抜歯、下顎枝矢状分割術
b 5 5 の抜歯、下顎枝矢状分割術
c 4 4 の抜歯、Le FortⅠ型骨切り術、下顎枝矢状分割術
d 5 5 の抜歯、Le FortⅠ型骨切り術、下顎枝矢状分割術
e 4 4 4 4 の抜歯、Le FortⅠ型骨切り術、下顎枝矢状分割術
別 冊
No. 39 A、B、C
C問題 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
2 脂肪を乳化するのはどれか。 1 つ選べ。
a 胆汁酸
b ペプシン
c リパーゼ
d アミラーゼ
e ビリルビン
3 高齢者にみられる加齢変化で正しいのはどれか。 1 つ選べ。
a 胃酸分泌量の増加
b 高音域の聴力低下
c 水晶体の弾性増大
d 機能的残気量の減少
e テストステロン分泌量の増加
4 障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)の判定基準において、「屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベッド上での生活が主体であるが、車椅子に移乗し、食事、排泄はベッドから離れて行う」とされるランクはどれか。
1 つ選べ。
a J2
b A1
c A2
d B1
e C1
5 インフォームド・アセントが必要なのはどれか。 1 つ選べ。
a 小学生の患児
b 緊急状態にある患者
c 重度認知症患者の家族
d 歯科医師の説明を拒否している患者
e セカンドオピニオンを求めている患者
8 AngleⅡ級 2 類で大きな値を示すのはどれか。 2 つ選べ。
a 顔面角
b SNB 角
c ANB 角
d 上顎中切歯歯軸傾斜角
e 上下顎中切歯歯軸傾斜角
9 ステージとグレードによる歯周病の分類でステージの基準になるのはどれか。1 つ選べ。
a 喫 煙
b 糖尿病
c 歯の喪失
d 骨吸収の経年変化
e バイオフィルムの蓄積
11 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針で定められているのはどれか。 1 つ選べ。
a 研究費の獲得
b 個人情報の保護
c クリニカルパスの整備
d 侵襲を伴う研究の禁止
e 診療ガイドラインの作成
12 根面被覆を目的とする有茎弁移動術はどれか。 1 つ選べ。
a 歯冠長延長術
b 口腔前庭拡張術
c 遊離歯肉移植術
d 歯肉弁側方移動術
e 歯肉弁根尖側移動術
18 歯科用コーンビーム CT の適応となるのはどれか。 1 つ選べ。
a 舌 癌
b 耳下腺炎
c 類皮囊胞
d 含歯性囊胞
e 扁桃周囲膿瘍
19 ターミナルプレーンと第一大臼歯萌出完了後の咬合関係の組合せで正しいのはどれか。 1 つ選べ。
a 垂直型 AngleⅠ級
b 垂直型 AngleⅢ級
c 近心階段型 AngleⅡ級
d 遠心階段型 AngleⅠ級
e 遠心階段型 AngleⅢ級
20 小学校就学を予定している者への歯科健康診断を規定しているのはどれか。1 つ選べ。
a 健康増進法
b 地域保健法
c 母子保健法
d 学校保健安全法
e 歯科口腔保健の推進に関する法律
27 健康情報を探し出し、理解して、適切な健康行動につなげる能力はどれか。1 つ選べ。
a アウトカム
b エンパワメント
c ヘルスリテラシー
d ハイリスクアプローチ
e クリティカル・シンキング
28 12 歳の男児。学校歯科健康診断で異常を指摘されて来院した。初診時の口腔内写真(別冊No.
6A)、エックス線画像(別冊No. 6B)及び歯科用コーンビーム CT(別冊No. 6C)を別に示す。
所見として適切なのはどれか。 4 つ選べ。
a 上顎洞に囊胞様病変が認められる。
b 上顎右側第二小臼歯は口蓋側を向いて埋伏している。
c 上顎左側第二乳臼歯は生理的歯根吸収が認められる。
d 下顎右側第二小臼歯は先天欠如である。
e 下顎右側第二乳臼歯は生理的歯根吸収が認められる。
別 冊
No. 6 A、B、C
29 口腔内写真(別冊No. 7)を別に示す。矢印で示す歯肉退縮の原因と考えられるのはどれか。 2 つ選べ。
a 口呼吸
b 歯肉炎
c 食片圧入
d 歯の位置異常
e 不適切なブラッシング
別 冊
No. 7
31 前歯部被蓋関係の模式図を示す。
下唇の吸唇癖により生じるのはどれか。 1 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
33 巨舌を認めるのはどれか。 3 つ選べ。
a 先端巨大症
b Down 症候群
c Robin シークエンス
d 第一第二鰓弓症候群
e Beckwith-Wiedemann 症候群
34 38 歳の女性。かかりつけ歯科医のエックス線検査で下顎右側犬歯部の異常を指摘され、精査を勧められ来院した。 3 に打診痛と動揺はなく、歯肉に炎症所見はない。歯髄電気診で生活反応を示した。初診時の口内法エックス線画像(別冊No. 10A)、パノラマエックス線画像(別冊No. 10B)、歯科用コーンビーム CT(別冊No. 10C)及び摘出物の H-E 染色病理組織像(別冊No. 10D)を別に示す。
診断名はどれか。 1 つ選べ。
a 線維性異形成症
b セメント芽細胞腫
c 腺腫様歯原性腫瘍
d 石灰化上皮性歯原性腫瘍
e セメント質骨形成線維腫
別 冊
No. 10 A、B、C、D
35 感染性産業廃棄物はどれか。 2 つ選べ。
a 抜去した歯
b 作業用石膏模型
c 縫合に用いた針
d 使用済み血液製剤
e 血液の付着したガーゼ
37 75
歳の男性。左側顎下部の腫脹を主訴として来院した。診察の結果、顎下部蜂窩織炎と診断し、抗菌薬の点滴静注を開始したところ、投与開始 5
分後に呼吸困難を訴えた。胸部の聴診で喘鳴が聴取され、全身の皮膚に膨疹を認める。この時の生体情報モニタ画面の写真(別冊No. 11)を別に示す。
まず投与すべき薬剤はどれか。 1 つ選べ。
a アスピリン
b ジアゼパム
c アドレナリン
d リドカイン塩酸塩
e アセトアミノフェン
別 冊 No. 11
38 口腔粘膜や皮膚の色素沈着が家族性に生じるのはどれか。 2 つ選べ。
a Behçet 病
b 白色海綿状母斑
c Peutz-Jeghers 症候群
d Sturge-Weber 症候群
e von Recklinghausen 病
39 46 歳の男性。開口障害を主訴として来院した。 3
日前に他院で下顎右側第二大臼歯の抜去後から次第に疼痛と腫脹が増大し、昨日から開口しにくくなってきたという。体温は
38.3℃で、嚥下痛がある。診察の結果、口腔外から切開排膿することとした。初診時のエックス線画像(別冊No. 12A)、造影 CT(別冊No.
12B)及び切開部位の模式図(別冊No. 12C)を別に示す。血液検査の結果を表に示す。
白血球数 :19,000/µL
赤血球数 :430 万/µL
ヘモグロビン :13 g/dL
ヘマトクリット :40%
血小板数 :23 万/µL
CRP :15 mg/dL
適切な切開部位はどれか。 2 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
別 冊
No. 12 A、B、C
40 31
歳の女性。前歯部の咬み合わせの異常を主訴として来院した。家族から睡眠中のいびきを指摘されることがあるという。BMI は 33、AHI は
18、アーチレングスディスクレパンシーは上顎 ‒ 7 mm、下顎 ‒ 4 mm である。初診時の口腔内写真(別冊No. 13A)とエックス線画像(別冊No.
13B)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
適切な治療方針はどれか。 4 つ選べ。
a 内科への紹介
b 下顎骨前方移動術
c 上顎骨後方移動術
d 4 4 の抜歯
e 4 4 の抜歯
別 冊
No. 13 A、B
41 メラニン顆粒を有するのはどれか。 2 つ選べ。
a 黒毛舌
b Fordyce 斑
c 悪性黒色腫
d 色素性母斑
e 多形滲出性紅斑
42 65 歳の男性。咀嚼困難を主訴として来院した。診察の結果、上顎右側第一大臼歯相当部にインプラントを埋入することとした。埋入予定部位の再構成 CT 冠状断像(別冊No. 14A)と各種インプラント体の写真(別冊No. 14B)を別に示す。なお、A、Bともスケールの目盛りは 1 mm である。
埋入するのに最も適したインプラント体はどれか。 1 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
別 冊
No. 14 A、B
43 上顎左側中切歯抜去後にブリッジによる補綴処置を行った。支台歯形成後の口腔内写真(別冊No.
15A)、ブリッジ仮着中に患者が行っている清掃時の写真(別冊No. 15B)、 2
週後に口腔内から外したブリッジの基底面にプラーク染め出し材を塗布した写真(別冊No. 15C)及び水洗後の基底面の写真(別冊No. 15D)を別に示す。
今後、ブリッジの管理に適切な指導内容はどれか。 1 つ選べ。
a 「洗口のみで大丈夫です」
b 「太めの歯間ブラシを使ってください」
c 「これまでと同じ清掃を継続してください」
d 「通常の歯ブラシのみで清掃してください」
e 「定期的に受診した際に、外して清掃しましょう」
別 冊
No. 15 A、B、C、D
44 リンパ節腫脹の原因として考えられるのはどれか。すべて選べ。
a 結 核
b 癌の転移
c 悪性リンパ腫
d 伝染性単核球症
e サルコイドーシス
48 閉塞型睡眠時無呼吸症患者にみられるのはどれか。 4 つ選べ。
a 中途覚醒
b 起床時頭痛
c 日中の傾眠
d 構音機能の低下
e 睡眠中のいびき
49 象牙質が視認できる明確な齲窩を認めた。ICDAS コードで正しいのはどれか。
1 つ選べ。
a 1
b 2
c 3
d 4
e 5
50 マルチブラケット装置を用いて骨格性下顎前突の改善を図ることとした。矯正歯科治療中の口腔内写真(別冊No. 18)を別に示す。
治療目標として適切なのはどれか。 2 つ選べ。
a 下顎前歯の挺出
b 下顎大臼歯の挺出
c 下顎前歯の舌側移動
d 下顎大臼歯の遠心移動
e 下顎大臼歯の頰側傾斜
別 冊
No. 18
51 エッジワイズ法による治療の最終段階で用いるワイヤーに適した材質はどれか。2 つ選べ。
a ステンレス鋼
b 金銀パラジウム合金
c コバルトクロム合金
d ニッケルチタン合金
e チタンモリブデン合金
52 フラップ手術の治療過程を示す。
浸潤麻酔 → ① → ② → ③ → ④ → ⑤ → 縫合
④に入るのはどれか。 1 つ選べ。
ただし、①~⑤はa~eのいずれかに該当する。
a 切 開
b 剝 離
c 肉芽除去
d ボーンサウンディング
e スケーリング・ルートプレーニング
53 7
歳の女児。下顎左側臼歯部の夜間痛を主訴として来院した。昨晩は痛みで眠れなかったが、現在痛みはないという。下顎左側第一乳臼歯と第二乳臼歯の動揺度は生理的範囲内である。初診時の口腔内写真(別冊No.
19A)とエックス線画像(別冊No. 19B)を別に示す。検査結果を表に示す。
D E
打診痛 - +
歯髄電気診 + +
処置の組合せで適切なのはどれか。 1 つ選べ。
D E
a コンポジットレジン修復 コンポジットレジン修復
b 生活歯髄切断 コンポジットレジン修復
c 生活歯髄切断 抜 髄
d 感染根管治療 抜 髄
e 抜 歯 抜 歯
別 冊
No. 19 A、B
54 58 歳の女性。前歯部の審美不良を主訴として来院した。 7
年前に装着した前装ブリッジが変色し、数年前から気になっていたという。診察の結果、上顎前歯部に陶材焼付ブリッジによる補綴処置を行うこととした。支台歯形成時の口腔内写真
(別冊No. 20A)、完成したブリッジの唇側面ならびに口蓋側面の写真(別冊No.
20B)及び装着時の口腔内写真(別冊No. 20C)を別に示す。
メタルフレーム鋳造から装着までの過程を実施の順番に並べよ。
解答:メタルフレーム鋳造或 ① 或 ② 或 ③ 或 ④ 或 ⑤ 或装着
a 陶材焼成
b ろう付け
c グレージング
d 舌面コア採得
e ディギャッシング
別 冊
No. 20 A、B、C
55 口腔がんの予防における健康習慣の実践で適切なのはどれか。 3 つ選べ。
a 禁 煙
b 適正体重の維持
c 糖質コントロール
d 過度な飲酒習慣の改善
e 定期的な口腔衛生管理
56 前歯部正中離開を主訴として来院した女児の口腔内写真(別冊No. 21A)とエックス線画像(別冊No.
21B)を別に示す。
適切な対応はどれか。 1 つ選べ。
a 3 の牽引
b 4 の抜歯
c 2 の抜歯
d 3 の抜歯
e 5 の牽引
別 冊
No. 21 A、B
57 80 歳の女性。 2 年ぶりに上顎残根上全部床義歯装着後の定期検診で来院した。7
付近の粘膜の口腔内写真(別冊No. 22A)、ガーゼで粘膜を拭った後の口腔内写真(別冊No. 22B)及び使用中の義歯の写真(別冊No.
22C)を別に示す。 最初に行う対応はどれか。 1 つ選べ。
a 生 検
b 経過観察
c 抗菌薬投与
d 義歯の清掃指導
e 副腎皮質ステロイド軟膏の塗布
別 冊
No. 22 A、B、C
58 舌圧が低下した摂食嚥下障害患者に対して、舌接触補助床を用いて嚥下時の食塊移送を改善するのはどれか。 1
つ選べ。
a 経済的アプローチ
b 心理的アプローチ
c 代償的アプローチ
d 治療的アプローチ
e 環境改善アプローチ
59 67
歳の女性。下顎左側智歯部の腫脹を主訴として来院した。半年前から自覚していたが、疼痛がないためそのままにしていたという。触診で軽度の圧痛を認める。初診時の口腔内写真(別冊No.
23A)、エックス線画像(別冊No. 23B)、CT(別冊No. 23C)及び生検時の H-E 染色病理組織像(別冊No. 23D)を別に示す。
診断名はどれか。 1 つ選べ。
a 含歯性囊胞
b エナメル上皮腫
c 歯原性角化囊胞
d 腺性歯原性囊胞
e 動脈瘤様骨囊胞
別 冊
No. 23 A、B、C、D
60 Turner 症候群の特徴として正しいのはどれか。 3 つ選べ。
a 高身長
b 小顎症
c 知的障害
d 先天性心疾患
e 第二次性徴の発現不全
61 MRI T2 強調像で高信号を呈するのはどれか。 3 つ選べ。
a 硝子体
b 鼻粘膜
c 脳脊髄液
d 顎関節円板
e 胸鎖乳突筋
62 直接覆髄で露髄面に用いるのはどれか。 2 つ選べ。
a リン酸水溶液
b 滅菌生理食塩液
c ポリカルボン酸水溶液
d 次亜塩素酸ナトリウム溶液
e エチレンジアミン四酢酸〈EDTA〉水溶液
63 高齢者において服薬アドヒアランスが低下する要因となるのはどれか。3 つ選べ。
a 摂食嚥下障害
b 認知機能低下
c ポリファーマシー
d 薬剤耐性菌の増加
e 処方・調剤の一元管理
64 4 歳の男児。上顎前歯部の変色を主訴として来院した。 6
か月前に転倒し顔面を強打したという。上顎右側乳中切歯には自発痛はなく打診痛があり、歯髄電気診に生活反応を示さなかった。初診時の口腔内写真(別冊No.
24A)とエックス線画像(別冊No. 24B)を別に示す。
適切な対応はどれか。 1 つ選べ。
a 経過観察
b 生活歯髄切断
c 抜 髄
d 感染根管治療
e 抜 歯
別 冊
No. 24 A、B
65 老年期の疾患の特徴はどれか。 2 つ選べ。
a 個人差が小さい。
b 完治が困難である。
c 複数の疾患を併発する。
d 環境要因に左右されにくい。
e 治療に対する反応性が高い。
66 9 歳の男児。かかりつけ歯科医で過剰歯を指摘され来院した。全顎的に精査するためパノラマエックス線と
CT を撮影した。診断の結果、過剰歯を抜去することとした。初診時の口腔内写真(別冊No. 25A)、エックス線画像(別冊No. 25B)及びCT(別冊No.
25C)を別に示す。
抜歯の根拠はどれか。 1 つ選べ。
a 正中離開がある。
b 鼻腔を貫通する可能性がある。
c 上顎左側中切歯の歯根が未完成である。
d 上顎左側中切歯の歯根吸収の可能性がある。
e 上顎左側中切歯が交叉咬合になる可能性がある。
別 冊
No. 25 A、B、C
67 CAD/CAM
を応用したコンポジットレジンクラウンの接着で内面処理として行われるサンドブラストに使うのはどれか。 1 つ選べ。
a Al2O3
b CaSO4
c SiO2
d TiO2
e ZrO2
68 ハイドロコロイド材で創面を被覆する目的はどれか。 3 つ選べ。
a 止 血
b 乾燥防止
c 殺菌作用
d 再生上皮の保護
e 瘢痕形成の抑制
69 75 歳の女性。上顎左側第一大臼歯の動揺を主訴として来院した。 1
か月前から徐々に動揺してきたという。頸部に腫大したリンパ節は触れない。初診時の口腔内写真(別冊No. 26A)、エックス線画像(別冊No.
26B)、CT(別冊No. 26C)及び生検時の H-E 染色病理組織像(別冊No. 26D)を別に示す。
適切な治療はどれか。 1 つ選べ
a 抜 歯
b 化学療法
c 抗菌薬投与
d 上顎部分切除
e レーザー照射
別 冊
No. 26 A、B、C、D
70 35 歳の女性。口腔清掃時に上顎右側小臼歯部にフロスが引っかかることを主訴として来院した。診察の結果、
5 の隣接面接触点下に齲蝕を認めた。辺縁隆線を保存して直接修復を行うこととした。初診時の口腔内写真(別冊No. 27A)、エックス線画像(別冊No.
27B)及び回転切削器具の写真(別冊No. 27C)を別に示す。
咬合面近心小窩からの便宜拡大に用いる適切な回転切削器具はどれか。1 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
別 冊
No. 27 A、B、C
71 43 歳の女性。下顎左側第二大臼歯遠心歯肉の腫れを主訴として来院した。 1
年前から自覚していたがそのままにしていたという。歯周基本治療後の再評価の結果、GTR 法を行うこととした。術中の口腔内写真(別冊No.
28A)、エックス線画像(別冊No. 28B)及び切開線の写真(別冊No. 28C)を別に示す。再評価時の歯周組織検査結果の一部を表に示す。
舌 側* 3 3 4 4 3 ⑧
歯 種 6 7
頰 側* 3 3 4 4 4 ⑧
動揺度** 0 1
* :プロービング深さ(mm)
〇印 :プロービング時の出血
** :Miller の判定基準
写真に示す切開線で適切なのはどれか。 1 つ選べ。
a ア
b イ
c ウ
d エ
e オ
別 冊
No. 28 A、B、C
72 52
歳の男性。上顎左側第一小臼歯の冠が外れたことによる咀嚼困難を主訴として来院した。クラウンは数年前に装着し、 1 週前に脱離したという。 4
は垂直打診に反応を示す。患者は金属色の見えない歯冠修復を希望している。初診時の口腔内写真(別冊No. 29A、B)とエックス線画像(別冊No.
29C)を別に示す。歯周組織検査結果の一部を表に示す。
頰 側* 2 2 2 3 ⑧ 3 2 2 2
歯 種 3 4 5
口蓋側* 2 2 2 2 2 2 2 2 2
動揺度** 0 1 0
* :プロービング深さ(mm)
〇印 :プロービング時の出血
** :Miller の判定基準
4 への前処置と修復法の組合せで適切なのはどれか。 1 つ選べ。
a 挺 出 4 オールセラミッククラウン
b 挺 出 4 コンポジットレジンクラウン
c 抜 歯 ③ 4 ⑤ レジン前装冠ブリッジ
d 抜 歯 ③ 4 ⑤ オールセラミックブリッジ
e 歯冠長延長 4 オールセラミッククラウン
別 冊
No. 29 A、B、C
73 抜歯後にアモキシシリン水和物とロキソプロフェンナトリウム水和物を投与したところ、 3 日目に
38.5℃の発熱、全身倦怠感、口唇の水疱とびらん及び皮膚に結節性紅斑が現れた。
誘因を特定するための検査はどれか。 3 つ選べ。
a HLA 検査
b 蛍光抗体直接法
c プリックテスト
d リンパ球刺激試験
e 好塩基球活性化試験
74 82
歳の女性。義歯の維持安定不良による咀嚼困難を主訴として来院した。診察の結果、新しく上下顎全部床義歯を製作することとした。ろう義歯試適時では上顎に問題はなかったが、咬合接触関係が咬合器上と異なっていたため、中心咬合位にてチェックバイトを採得した。ろう義歯の写真(別冊No.
30A)とチェックバイト採得後の写真(別冊No. 30B)を別に示す。
この後の操作として正しいのはどれか。 2 つ選べ。
a 人工歯の削合
b 下顎人工歯の再排列
c オクルーザルランプの付与
d 作業用模型の咬合器再装着
e ろう義歯を用いた咬合圧印象
別 冊
No. 30 A、B
75 インプラントの印象採得において、オープントレー法がクローズドトレー法に比べて有利なのはどれか。 2 つ選べ。
a 術式の簡便さ
b 印象材の寸法安定性
c 開口量が少ない場合への適用
d 印象用コーピングの装着しやすさ
e インプラント体の傾斜に対する許容
76 嚥下時の違和感を主訴として来院した患者の CT(別冊No. 31A)、MRI T2 強調像(別冊No.
31B)及び超音波検査の冠状断像(別冊No. 31C)を別に示す。
矢印で示す疾患で考えられるのはどれか。 2 つ選べ。
a 鰓囊胞
b ラヌーラ
c 類表皮囊胞
d 甲状舌管囊胞
e Blandin-Nuhn 囊胞
別 冊
No. 31 A、B、C
77 ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ〈UHC〉で正しいのはどれか。 3 つ選べ。
a 日本は未達成である。
b WHO の優先課題である。
c SDGs のターゲットである。
d 健康格差の縮小につながる。
e 労働者の健康保持増進の指針である。
78 身体障害者手帳の交付対象として身体障害者福祉法に規定されているのはどれか。すべて選べ。
a 視覚障害
b 聴覚障害
c 平衡機能障害
d 言語機能障害
e そしやく機能障害
79 舌癌に対する動注化学療法を行う際の確認画像(別冊No. 32)を別に示す。 撮像に用いられている放射線はどれか。 1 つ選べ。
a ガンマ線
b 重粒子線
c ベータ線
d アルファ線
e エックス線
別 冊
No. 32
80 88 歳の男性。介護者から食事時間の延長が認められるとの訴えがあり、歯科訪問診療を行った。Lewy
小体型認知症の診断を受けて特別養護老人ホームに入所中であり、生活全般にわたり全介助を必要としている。現在の食形態はミキサー食である。上顎義歯を有していないが、家族は積極的な歯科治療を望んでいない。初診時の口腔内写真(別冊No.
33)を別に示す。
まず行うのはどれか。 2 つ選べ。
a 間接訓練
b 舌圧検査
c 口腔衛生管理
d 嚥下内視鏡検査
e 食事場面の評価
別 冊
No. 33
81 9
歳の女児。口が閉じにくいことを主訴として来院した。診断をした結果、矯正歯科治療を行うこととした。初診時の顔面写真(別冊No. 34A)、口腔内写真(別冊 No.
34B)及びエックス線画像(別冊No. 34C)を別に示す。セファロ分析の結果を図に示す。
適切な矯正装置はどれか。 1 つ選べ。
a 咬合斜面板
b ヘッドギア
c Herbst 装置
d バイオネーター
e リップバンパー
別 冊
No. 34 A、B、C
82 42
歳の女性。下顎右側第一大臼歯の修復物の脱離を主訴として来院した。昨日、脱離したという。痛みや歯肉腫脹はない。初診時の口腔内写真(別冊No.
35A)とエックス線画像(別冊No. 35B)を別に示す。歯周組織検査結果の一部を表に示す。
舌 側* ⑧ ⑥ ⑥ ⑥ ⑥ ⑪ ④ ③ ④
歯 種 7 6 5
頰 側* ④ ⑤ 4 ④ ④ ④ ④ 3 3
根分岐部病変** ― 2 度 ―
動揺度*** 1 1 0
* :プロービング深さ(mm)
〇印 :プロービング時の出血
** :Lindhe と Nyman の分類(-は根分岐部病変がないことを示す)
*** :Miller の判定基準
口腔清掃指導後、 6 にまず行う処置はどれか。 1 つ選べ。
a 暫間固定
b 歯根尖切除
c 感染根管治療
d ヘミセクション
e スケーリング・ルートプレーニング
別 冊
No. 35 A、B
83 ヒトの舌背を主たる定着部位とするのはどれか。 1 つ選べ。
a Streptococcus mutans
b Streptococcus pyogenes
c Streptococcus sanguinis
d Streptococcus salivarius
e Streptococcus intermedius
84 肝臓の解毒能力を評価するのはどれか。 1 つ選べ。
a レノグラム
b ACTH 試験
c 色素排泄試験
d フロセミド負荷試験
e クレアチニンクリアランス
85 81 歳の男性。舌の汚れを主訴として家族とともに来院した。 8
年前に診断された慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉に対して気管支拡張薬、 3 年前に診断された Alzheimer
型認知症に対してコリンエステラーゼ阻害薬を処方されているという。口腔内検査では歯と歯周組織には異常を認めなかったため、家族に対して口腔衛生指導を行った。初診時、
2 週後および 4 週後の舌の写真(別冊No. 36)を別に示す。
改善が期待できるのはどれか。 1 つ選べ。
a 口 臭
b 咬合力
c 嚥下機能
d 呼吸機能
e 唾液分泌
別 冊 No. 36
86 ある薬物 60 mg の血中濃度-時間曲線下面積〈AUC〉は、 静脈内注射すると、12 μg・h/mL であり、経口投与すると、 6 μg・h/mL であった。この薬物の分布が 1 コンパートメントモデルに従うとき、バイオアベイラビリティはどれか。 1 つ選べ。
a 18%
b 30%
c 50%
d 72%
e 200%
87 ロストワックス法によりブリッジを製作することとした。鋳造に用いた埋没材の熱膨張曲線を図に示す。
使用可能な金属はどれか。 2 つ選べ。
a 純チタン
b 22K 金合金
c タイプ 3 金合金
d 金銀パラジウム合金
e コバルトクロム合金
88 正規分布で平均値± 1 標準偏差の範囲に入る確率はどれか。 1 つ選べ。
a 55%
b 68%
c 75%
d 86%
e 95%
89 9 歳の女児。右側顎関節雑音を主訴として来院した。 1 年前から右側顎関節部の開口時のクリック音を自覚するようになったという。咀嚼筋に圧痛はなく、最大開口量は 45 mm である。初診時の口腔内写真(別冊No. 37A)と両側顎関節部 MRI(別冊No. 37B)を別に示す。
まず行うのはどれか。 1 つ選べ。
a 咬合調整
b 矯正歯科治療
c NSAIDs の投与
d スプリント療法
e セルフケアの指導
別 冊 No. 37 A、B
90 身長 60 cm、体重 6,120 g の 6 か月の男児の Kaup 指数を求めよ。
ただし、小数点以下第 1 位の数字が得られた場合は四捨五入すること。
解答: ① ②
① ②
0 0
1 1
2 2
3 3
4 4
5 5
6 6
7 7
8 8
9 9
D問題 - - - - - - - - - - - - -